あとがき  〜「天国の宿題」〜

 

執筆年月日 2002年12月



今年最後、仕事納め!(?)今年の締めに書き上げた短編です。
んー、しめやかなお話です(笑)

死。ってどういうことだろう。時々無性に考えたくなる。
私だって、一分一秒だって長く生きていたい。
だけど、生きていることに良さを見出せない。
谷口君が見ていたら、そんな私を怒るのかもしれない。

自分の中で考えていたこと、それを書いてみました。

ちょっとしか出てこない佐伯さんが可哀相(笑)
目の前に幽霊が現れたら、そりゃぁショックでしょう。
彼女がパニクらずにいてくれたのは、幸いでした
というか、私という人間がそうなんですけど、割とリアクション無いんですよね
台所が火事になっても、平気な顔で消火活動したし(笑)
なんか、有事にも普通に対応できそうな自分が、さびしい
だから、本気で悲しんだり、苦しんだり、怒ったり出来ないんだろうなぁ
・・・自分の事を書いている場合ではなかったσ(^◇^;)
谷口君も、佐伯さんもまた私に近いのかもね。

さて、今回のお話。
元は高校時代にネタだけ出来ていました。
確か、幽霊の谷口君と、佐伯さんでラブストーリーを書くつもりだった(笑)
ありゃりゃ、どこで間違ったんだろうねぇ。
その時は、まぁ佐伯さんの愛の力で、谷口君が見えるって感じだった
・・・ぜんぜん、違うやんσ(^◇^;)

以前に、恋人に先立たれたお話を書きました<「柔らかなシッポ」
残された人の悲しみを書いたお話でしたが
今回は、死んだ人のお話。
死んだ後どうなるかなんて、生きている人間にはわからない。
だけど、そこには霊界があって、地獄があって、天国があって
というのは、どうにも信じ難い。
死んだから急に、天国に行きたいってのも変でしょ?
谷口君も、そういうの信じていなかったでしょうから、
突然死んだから、迷っちゃったのかもしれませんね。
死後の世界、あるとも、ないとも思いません。
だって、死んだ後も良い悪いで、区別されるのは嫌だもん。
魂というものが、前世も後世もつづいていくものだとしたら。
すごいことだなぁ。
でも、このひいろの魂が、続いていくのかぁ・・・。悪いことのような気がする(^_^;)
・・・話がずれましたが(笑)
死後の世界があろうと、なかろうと。
人は死ぬ前に、きちんと自分にお別れを言うことが出来たら
迷わず、昇っていけるのだと思います。
天国でも、地獄でもなく。どこか静かな場所へ。


今年一年も、まったくもって遅筆でした。
本当は今年中に依頼をもらっていた作品を仕上げたかったなぁ
くそう、私のばか。

今年最後の作品です。
一年を締めくくるのに、ちょうどいいかなぁ。と本人は思っております

いろいろ書いたけど、死については納得のいく答がでません
死に行く者にしか、わからないことなんでしょうね
いつかその時がきたら、私にもわかるのかな?