あとがき  〜「サクラ サクラ」〜

 

執筆年月日 2003年3月



niftyのリレー小説パティオ【kreis】の4th-storyに提出させていただいた作品です。
こちらにアップさせていただいた作品は
当HPでは長編の棚で、それぞれのコンセプト毎に分けてアップしています。
リレーの中で、それぞれの作品をリンクして、作者的に拘って書いているのです。
で、これまでに2編、全6作品があるわけですが
それぞれは、きちんと完結まで辿り着きました。
また一つ、新しいコンセプトで物語をスタートさせた、その第一話目に当たる今作。
イマドキな高校生の姿を、描いてみました。

英之という男の子は、ちょっとはみ出しているように感じるでしょうか?
黒の制服のズボンに、派手なTシャツ姿。
バイトしているお店の近くにある、県立進学校に通う男の子達の普段の姿です(笑)
ここも、進学校でエリート揃い。校則については、かなり緩いようです。
モデルばりに男前な子たちが、わんさかおります。
はは〜ん、今は男の子もきちんとめかし込んでるのねぇ。と観察しました。

対して、春日(はるひ)ちゃん。
名前だけでは、男かどうかわからないという、感じでつけた名前。
ほら、名字で春日(かすが)って人、いるでしょう?
彼女の場合は、これは下の名前です。
制服のスカートを膝上に加工したり、スニーカーの靴紐をお洒落なものにしたり。
メイクや髪型に気を配る、最近良く見かける女子高生。
それプラス、女の子らしさを、大いに削ってみました。
最近の女子高生の言葉の乱れや、素行に関して言えば、昔の女の子とは随分違う。
けれど、そこは女の子というベクトルからは、少しも離れてはいません。
むしろ、女の子が、女の子でいるためにらしくある必要なんてないのよ。という進化。
そこをもう少し強調したかった。
そこで出来上がったのが、この春日ちゃんなのです。
どちらかというと、思い入れがあるのは春日ちゃんの方。
元々、こいつの根っこは私だったりするので。
私の中学時代、こんな感じでございました。<自分の事を、オレとは言わなかったけど
とにかく、姐さん。って感じに部活の後輩から慕われていた私σ(^◇^;)
男の子たちと徒党を組んだりする方が、性格的にあっているのだと気がついたのもこの頃。
女の子の様に、恋愛を夢見たりしていた一方で、男の子っぽかったんだなぁ。
思春期の、なんというか微妙な心持ち。
自分らしくありたいと思う一方で、他と違う自分に対してコンプレックス。
そういうのを、これから書いていけたらと思います。

彼らの今後を、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。