振り返る 過去がある
前を向く まだ何もない今がある
少しして また振り返る
何もなかったそこに 過去が出来る
後ろに道が出来る とは良く言ったものだ
それは実にただしい論だと判ってはいるけれど
確かな跡の方が 信じられるってもんでしょ
不確かな先なんて 信じられないもんでしょ
そういうもんだよねと 悟りの境地演じてみたって
本当は何も判っていなくて
本当は何も悟ってなんかなくて
人間てそういうもんだよねと
それだけは妙に判ったりするから不思議なもので
振り返るだけじゃ 先へは進めない事も
実はしっかり理解していたりするから
何をセンチな事をと 笑えちゃうもんなんだよね
私が私らしくあること
実証するのも 確認するのも
みんな自分 だから笑えちゃうんだ
あんたが見ている私なんて 私が演じた私なんだってこと
あんたには判らないでしょう?
私には判るんだよ
これは この私は
どこかで 私であろうとする私が
どこかで あなたの私であろうとする私が
私を 演じさせている。
ねぇ今 あなたの目に映る私は
あなたの好きな私ですか?
ねぇ今 ここに居る私は
過去でも未来でもなく現在の現実の私で
この私は今 確かなんでしょうか。