24.何もしない時間

 

 

3月15日。

今日で二十四日目。
今日、急にバイトが早帰りになっちゃって、午前中に日記なんて書いてみる。
明日、パートの田村さんが急に休みなんだって。そこに私が入るからっていうので、今日は上がらせてもらっちゃった。
急に時間が出来たって、やることなんて何にも思いつかなくて。
参ったなぁとか思いながら家まで帰ってきたら、もうどこかに出かけるのも面倒になっちゃった。
まったく、すっかり横着になっちゃったよ。

安原に電話でもしようかと思ったけど、向こうは仕事だろうし。
つまんないから、あれこれメールとかいれたけど、やっぱり返ってこない。
家にも誰もいないし、テレビを見ても面白くないし。
眠くも無いのに昼寝なんて出来ないし。
あー、困った。というので、日記を書いてます。

さっきまでは、日記を読み返してたのね。
もうすぐこの日記も一ヶ月になるんだねぇ、自分でも驚きだよ。
この日記の大半は安原の事が書いてあって、更に驚きだったりして。
でも、なんかね。
この日記を書こうと思ったあの日の事を、ふと思い出したりして。
そういえば、いつの間に辛いとか苦しいとか思わなくなったんだろうって。
身体が辛いよとか、いっぱい書いてあったのにね。
振り返ったら、答えが書いてあった。

やっぱり、あいつの存在って私の中で大きいなぁ。
それがね、すごく悔しい。
今だって、メールが返ってこないかなぁなんてふと携帯を見たりして。

何にもしない時間にだって、あいつのことを考えちゃう。
安原って、罪な奴。

 

 

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