29.まぶしい
3月20日。
今日で二十九日目。初めて日記を書いてからちょうど1ヵ月。
なんとなく、しんみりする。
髪を切ったのを見たいということで、安原と会う。
私としては、昨日の事がなんとなく引っ掛かっていたので、気乗りせず。
・・・でも、デートしちゃうんだよなぁ。
純粋に、こいつといると楽しいんだもん。
会った時、ばっさりやりすぎたみたいで本当にびっくりしてた。
あちこち角度を変えて、しげしげと見みてたけど・・・
まぁ、短いのも悪くないかな。とか自己満足(この場合こういうのかな?)してた。
・・・変な奴。
短くなった襟足とかをやたら触ってきたりして。最初はよかったけど、なんだかどんどんうざくなる。
ちょっとしたことでもすぐはしゃぐんだもん、お前は子供か。
一緒にいると、同い年なのになぜか私の方が年上のような気がする。
甘えたいのに、甘えられないのってなんか寂しい。
ちょっとしたことでもすぐはしゃぐっていうのは、安原のいいところでもある。
今日はゲーセンで、UFOキャッチャーに一人燃えていた。
通りがかりに、あのヌイグルミ可愛いよね。っていったら、俄然張り切ってた。
百円玉握り締めて、いい歳してものすごい真剣。
呆れて見詰めていたんだけど、なぜかいつの間にか一緒に一喜一憂。
せっせと両替に走ったりしてた。
二人してガラスにぴったり張り付いて、クレーンに願ったりして。
でもね。
念願のヌイグルミをゲットした時。ものすごい笑顔だったよ。
なんかね、きらきらしてた。
なんて恥ずかしい事を書いているのだろうと自分でも思うんだけど。
獲ったぜ!ってヌイグルミを高々と掲げている安原の顔。
ちょっとまぶしかったよ。
あー、もう。また恥ずかしいこと書いてる。