47.スイッチ
4月6日。
今日で四十七日目。
心の中にあるものって、状況によって飛び出したりそうでなかったり。
感情の起伏が激しいくせに表面に出さないから、そんな時ばっかり恨みたくなる。
何を?
もちろん、自分のくだらなさを。
ものすごくムカついてたんだよね。今となっては嘘みたいにもやもやしてるだけ。
仕事中だったと思うんだけど、くそって思って文句のひとつもと思ったのに。
ぐっと押し込めてる自分が居た。
波風立てずにうまくやることも大事だって、どこかで大人な思考。
まるで無理やりスイッチ入れられたみたいに、大人顔で大人思考でねじ伏せてた。
忍耐は。耐え忍ぶと書くのだ。なんて思い浮かんだ自分がくだらない。
で、安原の電話で山ほど愚痴ってやろうと思ったのに。
また、ぱちんとスイッチが入っちゃって。
今度はいい彼女を演じて、安原の話を聞いてた。
恋人の不満を聞いて受け止めてやるのもまた、いい女なのだ。なんてね。
電話を切った後、スイッチはぷつりと切れて。
うわぁ。私の不満はどこにやればいいのぉ!?
結局、ヤケ食いスイッチが入って。お菓子をばりぼり食べておしまい。
食べたものと一緒に胃袋に落ちて、そのまま消化されちまえ。
ストレスもくだらない自分もみんな。
消化されちまえってんだっ。
なーんて、そんなの絶対無理なの判ってるんだけどね。
ほらまた、したり顔の自分スイッチが入って。
これも自分なんだなんて、自分をなだめてるの。
馬鹿みたい。
日記に愚痴って、それでおしまい。